ルテインサプリメントの市場規模、視覚機能や眼病への効果、エビデンス

アイケア成分の代表であるルテイン

ルテインは強い抗酸化作用を持ち、アイケアに役立つ成分として注目されています。

ルテインはカロテノイドという天然色素の一種に分類される黄色い成分で、緑黄色野菜が特に豊富に含有しています。

なお、サプリメントに利用されるルテインは、あいみょんさんの曲名でも有名なマリーゴールドという花から抽出されたものが多くなっています。

ルテインは体内では生成されないので、食品やサプリメントなどで定期的に摂取することがおすすめの成分です。

アイケア成分の代表であるルテイン

日本におけるルテインの市場

目への作用が注目されているルテインの市場は、アイケアサプリメントの市場とともに成長してきました。

ルテインは、他の成分と合わせて配合されることが多いため単体での市場規模の算出が困難であるものの、2011年には約125億円規模、2012年には約210億円規模といった試算もされました。

2017年のアイケアサプリメントの市場規模は、前年から3.4%増加の347億円となっており、緩やかな市場拡大を維持しています。

従来、こうした分野では中高年または高齢者向けに訴求を行う商品が多かったものの、近年は業務レベルでのIT化が進み、ディスプレイの視聴時間が増加している影響もあり若年層をターゲットにする商品も多く登場しています。

世界におけるルテインの市場動向、市場規模

世界的な健康障害の増加によって、ルテインの需要も増加しています。

また、先進国を中心に増えている糖尿病が眼病をもたらしていることも関連していると言われています。

2018年、ルテインの世界市場規模は2億7,460万ドル(約302億円)と算出され、年平均成長率6.4%が継続し、2026年までに4億5,480万ドル(約500億円)に達すると予測されています。

地域別の市場動向に目を移すと、ヨーロッパがルテイン市場の40%の需要を占めています。

同地域では、白内障や加齢黄斑変性の発症率が高いため今後も市場を牽引するとされています。

続いてシェアが大きいのは、北アメリカです。

アジアは17%を占めています。発展途上国における眼疾患有病率の上昇と栄養補助食品の需要増加により、さらなる市場拡大が予測されてます。

ルテインの原料価格

世界的には低価格で製造が容易な合成ルテインが、多く利用されています。

価格相場は1kgあたり8〜12万円となっています。

なお、ルテインはフリー体とエステル体に分類でき、それぞれ価格が異なります。

フリー体は、体内にあるルテインと同じタイプであるため吸収率が高くなります。

エステル体は、フリー体に脂肪酸が結合したタイプです。吸収の際に消化酵素が必要であるため、フリー体に比べ吸収率は低くなります。

後者は、前者に比べ製造工程が簡略であるため安価な傾向にあります。

ルテインサプリメントの販売価格とおよその原価率

日本の大手メーカーのルテインサプリメントでは、1日量として10mg前後のルテインが配合されることが一般的です。

価格のボリュームゾーンは、1ヶ月あたり1,500円前後となっています。

1日1粒で10mgのルテインが摂取できる、アルミパウチ梱包のソフトカプセルタイプのサプリメント1ヵ月分があるとして、およその原価を計算してみます。

ルテイン (1kgあたり10万円と仮定)の原料は1日10mgが30日分で30円、ソフトカプセル1粒1.5円が30粒で45円、アルミパウチは10円、そのほか充填費、乾燥剤等で20円前後となり、原価は合計105円前後となります。

販売価格1,000円とすれば原価率は、10.5%となります。

ここではルテインのみを配合したサプリメントを想定していますが、実際には補助成分を加えた商品が多いため、販売価格は1,500円前後となり原価率は15%前後になっていることが多いと推測できます。

上記の数字は、サプリメントのOEMを行う弊社サプリポートが実際の原価を元に算出したものとなります。

弊社クライアント様もほぼ同じ原価で商品を製造、通信販売を行なっていらっしゃいます。

原価を圧縮しつつ高品質なルテインサプリメントの製造をご希望の方は、以下フォームよりお気軽にお問い合わせください。

ルテインの効果、エビデンス

ルテインに期待できるのは、黄斑色素濃度を高める働きと抗酸化作用です。

黄斑部とは、光の感度をキャッチし、細かいものを見分けるため、色の濃淡を判断するために大切な役割を果たす器官です。

目の奥、つまり網膜の中央に位置しています。

ルテインはこの黄斑部の色素濃度を高めることによって、ブルーライトを吸収し、目を守る働きがあるのです。

抗酸化作用とは活性酸素を生成を抑える作用のことで、これにより目のケア、眼病の予防などが期待できます。

こういった作用があることから、ルテインは「天然のサングラス」とも呼ばれています。

また、一部呼吸器に対する効果の研究も進められています。適量の摂取であれば、子供への利用も推奨されている成分です。

イリノイ大学の研究によると
90人の加齢黄斑変性症患者を、1日につきルテイン10mgを摂取する第1群、ルテイン10mgと抗酸化物質を含むマルチビタミンミネラルサプリメントを摂取する第2群、偽薬を摂取する第3群に分けて12ヶ月にわたる検査を行なった。第1群と第2群は、黄斑色素の密度などが改善した。また第2群では、摂取開始から4ヶ月後に主観的なまぶしさに有意な改善が認められた。以上より、ルテイン単体またはルテインと他の栄養素の併用によって、視覚機能が改善される可能性が示唆された
北京大学の研究によると
早期加齢黄斑変性症の患者180名を、1日10mgまたは20mgのルテイン 、1日10mgまたは20mgのゼアキサンチン、偽薬を摂取する5つのグループに振り分け、48週間摂取を継続してもらった。ルテインを10mg摂取するグループ、20mg摂取するグループ、ゼアキサンチンを10mg摂取するグループでは、黄斑色素の密度に有意な変化があった。よって、ルテインとゼアキサンチンは、黄斑色素を改善し視覚機能を向上に寄与し、早期加齢黄斑変性症を防ぐ可能性がある
天津医科大学の研究によると
非増殖性糖尿病網膜症でルテイン6mgとゼアキサンチン0.5mgを3ヶ月間摂取した30名、非増殖性糖尿病網膜症でルテインとゼアキサンチン摂取しなかった30名、健康な成人30名を対象に血液中のルテイン濃度、ゼアキサンチン濃度を策定した。ルテインとゼアキサンチンを摂取した群は、両成分の濃度が有意に上昇しており、離職がも有意に改善した。ルテインとゼアキサンチンの摂取は、糖尿病網膜症患者の視力、色や濃淡を認識する感度、黄斑濃度を改善する可能性が示された
ケンブリッジ大学の研究によると
ルテインの摂取量と、血管の疾患、白内障、加齢黄斑症の発症リスクの低下には、一貫性が欠けるものの、関連性が示されている。ルテインの摂取は、黄斑色素濃度上昇や視覚機能改善への効果は確認されているものの、すでに眼病を持っている一部の被験者には効果が確認できず、酸化ストレスに関しても効果を示す結果と示さない結果が得られた
天津大学の研究によると
ルテインとゼアキサンチンは、目の疾患に関連するブルーライトを受容する器官、抗酸化活性に関与すると考えられる。ルテインとゼアキサンチンが、色や濃淡を認識する感度を向上させ、まぶしさを軽減することで、目の機能を改善する可能性があるというエビデンスが増えている。ルテインとゼアキサンチンの適度な摂取は、加齢黄斑変性症のリスク低下と視覚障害の軽減に関連性がある
タフツ大学の研究によると
健康な男性10人を対象に、フリー体のルテインサプリメント、エステル体のルテインサプリメント、ほうれん草、ルテインの配合が多い卵のうち1つをそれぞれ9日間摂取してもらった。エステル体に関しては5.5mg、他の場合は6.0mgのルテインを提供した。10日後に被験者の血液を摂取を採取してルテイン濃度の変化を分析したところ、卵から摂取した場合が最も数値が高く、他は差がなかった。この結果より、加齢黄斑変性症のリスク減少のためには食事からの摂取が推奨される
ライデン大学の研究によると
過去のルテインと呼吸器系疾患に関する研究を精査した。小児においてルテインの摂取量と呼吸器系の疾患に関連性は認められなかった。成人においては、喘息の症例を持つ者がルテインの摂取量が少ないことが示された。また、ルテイン摂取量が呼吸器の機能にわずかながら影響をもたらすことも認められた
アボット・ラボラトリーズの研究によると
眼球や認知機能の発達の重要な時期である幼少期に、食事を通してルテインを摂取することは有効である。ルテインの含有量が少ない食事による脳と眼の機能への影響も明らかになっている。ルテインの摂取に最適な方法はまだ確立されていないものの、適量を長期的に取り入れることは効果があることが数々のエビデンスで証明されている

ルテインの目安摂取量

ルテインの目安摂取量は1日6mgとされています。

ただし、加齢黄斑変性症の予防には10mgの摂取が適切とする研究結果もあるため、大手メーカーのサプリメントでは1日あたり10mg前後のルテインを配合することが多くなっています。

ルテインの副作用

ルテインは色素であるため、過剰に摂取すると色素沈着、皮膚が変色する柑皮症が発生する可能性があります。

ただし、こうした症例はサプリメントの過剰摂取によるものなので、メーカーが定める量を利用している分には問題ありません。

ルテインサプリメント市場において人気がある商品

ルテインサプリメント市場において人気がある商品をまとめました。

補助成分が配合されることが多いのがルテインサプリメントの特徴です。

消費者の方は、ルテインの量や質に着目することはもちろんのこと、補助成分の特徴も理解して利用することが望ましいでしょう。

ロート製薬 V5粒

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ディアナチュラ ルテイン

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DHC ルテイン光対策

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小林製薬 ルテインb

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UHAグミサプリ ルテイン

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California Gold Nutrition ルテイン

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ルテインについていただいた質問

株式会社サプリポートでは、サプリメントの情報サイトであるサプリポートの読者の方からの質問を随時受け付けております。

今までにいただいたルテインサプリメントに関する質問とその回答をご紹介します。

海外のルテインサプリメントはかなり配合量が多いですが、利用しても大丈夫でしょうか
(40代男性てるゆきさん)

日本におけるルテインの摂取目安量は、6mgまたは10mgとされています。ただし、WHOは、ルテインの許容量を体重1kgあたり2mgと定めています。こういった基準があるものの日本の目安量とは異なるので慎重な利用をおすすめします
株式会社サプリポート 天野

ルテインを飲むのはいつがおすすめでしょうか。
(60代男性高木さん)

ルテインを飲むタイミングのおすすめは、食後です。ルテインは脂溶性成分であるため、吸収率を高めたいのであれば脂質が含まれた食事と摂取することが望ましいです。
株式会社サプリポート 岩垣

食事から十分な量のルテインを摂取することは可能でしょうか
(50代女性HARUさん)

ルテインの配合量が多い代表的な食材としては、ほうれん草が挙げられます。ほうれん草1束で、5〜10mgのルテインを摂取することが可能です。ルテインは熱に強いため、食事からも比較的摂取しやすい成分と言えるでしょう
株式会社サプリポート 富山

ルテインについてのアンケート結果

株式会社サプリポートは2020年5月にルテインサプリメントに関するアンケートを実施しました。

アンケートの対象者は、サプリポートのLINE公式アカウントの友だちの方々やインターネット調査サービス利用者のうち、ルテインサプリメントを利用した経験がある方々となります。

サプリポートのLINE公式アカウントの友だちの方々は、サプリメントに詳しく目の肥えた消費者としての目線をお持ちの方々です。

なおアンケートはルテインサプリメントの利用実態を明らかにするために実施いたしました。

【調査概要】

  • 調査時期:2020年5月
  • 調査方法:LINE公式アカウント、インターネット調査サービスの活用
  • 調査地域:全国
  • 本アンケート対象者:ルテインサプリメントの利用者

【ルテインサプリメントに関するアンケート 質問項目】

  • あなたの性別を教えてください
  • あなたの年齢を教えてください
  • ルテインを摂取するようになったきっかけを教えてください
  • ルテインサプリメントの利用目的を教えてください
  • ルテインサプリメントを選ぶポイントを教えてください
  • 利用しているルテインサプリメントの1ヶ月あたりの価格を教えてください
  • ルテインサプリメントの効果を実感しているか教えてください

アンケート全体回答者属性(有効回答数:246)

ルテインについてのアンケート結果1

ルテインについてのアンケート結果2

  • 男性:129名(52.3%)、女性:117名(47.6%)
  • 20代以下:40名(16.3%)、30代:53名(21.5%)、40代:65名(26.4%)、50代以上:88名(35.8%)

ルテインを摂取するようになったきっかけ

ルテインについてのアンケート結果3

他のサプリメントと比較して、テレビや雑誌をきっかけにしている方が多いことが特徴でしょう。

回答者の方々は中高年が多く、この世代の消費行動が影響しているといえます。

実際に大手メーカーによるテレビや雑誌といったマスメディアへのアイケアサプリメントの広告出稿は盛んで、ルテインの認知度向上に貢献しています。

ルテインサプリメントの利用目的

ルテインについてのアンケート結果4

ルテインの効果が証明されているのは主に黄斑変性症となりますが、利用目的では第3位となっています。

老眼や眼精疲労に悩む方の人口が多いことが反映されているといえるでしょう。

ルテインサプリメントを選ぶポイント

ルテインについてのアンケート結果5

他のサプリメントと同様、金額が選ぶポイントのトップとなっています。

特筆すべきは、補助成分を重視している方の多さでしょう。

ルテインはゼアキサンチンなどの他の成分との併用した場合のエビデンスも豊富で、それを考慮した配合のサプリメントが多く販売されています。

補助成分の重要性を理解して選ぶ消費者の姿勢が読み取れます。

利用しているルテインサプリメントの価格

ルテインについてのアンケート結果6

ルテインサプリメントの大半が1,000円台であるため、3,000円以上の商品を利用している方は少数派のようです。

大手メーカーからは低価格でも十分な量のルテインが配合されている商品が販売されています。

高価格帯のルテインサプリメントを販売する場合には、ルテインの質や配合量にこだわるだけではなく、その他の点で差別化を図る必要があるでしょう。

ルテインサプリメントの効果を実感しているか

ルテインについてのアンケート結果7

効果を「実感している」「やや実感している」と回答した方の割合は、6割を超えました。

ルテインは、数々のエビデンスでその有効性が示されているものの、長期間の摂取をもとに研究が行われています。

消費者が利用する場合も、長期間利用して自分にあっているか見極めることが望ましいでしょう。

研究結果などの参考文献

  1. イリノイ大学の研究
  2. 北京大学の研究
  3. 天津医科大学の研究
  4. ケンブリッジ大学の研究
  5. 天津大学の研究
  6. タフツ大学の研究
  7. ライデン大学の研究
  8. アボット・ラボラトリーズの研究